首都プノンペンの恐怖遊園地:カンボジア編②は「こちら」
2023年12月、カンボジアのプノンペンにある「Dinosaurs Alive(生きている恐竜たち)」というテーマパークを訪れました。
異国の太陽が沈み切った誰もいないテーマパークに1人、恐竜たちの呻き声に囲まれるという恐怖体験をした後、私ラム肉食べ太郎は更なる恐怖体験の追い打ちを受けることになります。
恐怖の直線道路
メコン川とトンレ・サップ川の中洲にあるこの開発途上のエリアは、謎のテーマパークとひと気のないマンション群を除いては、車通りの少ない大きな道路が真っ直ぐ走り、その道路脇には空き地と空き地と空き地、それから時々自動車修理工場や飲食店などがある、そんな場所でした。
空き地にはこれからの開発に向けて貸し出しの看板が設置されています。しかし書き換えられ破られ放置された看板からは、未来の開発が幻想であるかのように感じてしまいます。
余談ですが、看板にはカンボジア語の他に中国語や英語が併記されており、海外法人も土地貸し出しの対象にしていることが分かると思います。「海外法人を対象とすること」それが貸し出しであり販売ではない理由だと思われます。
カンボジアにおいて海外法人は比較的自由な商売が許可されているものの、土地の購入権を持たないのです。
長く続く代わり映えのない景色は徒歩には辛いものです。日本と比較したら治安が良いとも言えず、ひったくりなど私に向けられる悪意があるならば、格好の餌食となる状況でしょう。
私はただ、新しい景色を見るために行きとは違う道を通って帰りたかったのですが、中洲に位置しているため道の選択肢は隣の橋を目指すことに限られました。
テーマパークDinosaurs Alive(生きている恐竜たち)から次の橋までは2.5kmほどの距離でした。
また、Google Mapで検索すると途中にナイトマーケットがあることが分かったので、立ち寄りの目的地としていました。テーマパーク「Dinosaurs Alive(生きている恐竜たち)」で食べる予定が叶わずお腹が空いていたのです。
ちなみにナイトマーケットは下記の雰囲気でした。清潔感もありますが何となく入る気にならず立ち去りました。
心理的にリラックスできる状況ではなかったから入る気にならなかったのかも。
恐怖のショッピングモール
途中にGoogle Mapで調べても出てこない、そんなショッピングモールがあったので立ち寄ってみました。
新しいせいかテナントがほとんど入っておらず、ひと気のない雰囲気でしたが、造りは日本の地方都市にもありそうな感じでした。中庭のような通路にベンチや公園があり、通路に面して内向きに店舗が並んでいました。
このショッピングモールには日本では基本的には見ないものが置いてありました。
それはパクりキャラクターです。黄色のバナナの妖精ミニオンズみたいなものがバイオハザードとコラボしていました。恐怖です。
中洲からの脱出
寄り道しながらも目的の橋へと向かいます。
私は周囲のあまりのひと気のなさに「徒歩で渡れる橋なのだろうか」と不安になったものです。
ちなみに橋の名前は「Russey Keo Bridge」だそうです。
橋の手前は少し広場のようになって、屋台がいくつか出ており、人々が集まってプラスチック製の小さな椅子に座って食事を楽しんでいました。この中洲では一番活気のある場所でした。
橋は徒歩で渡ることは考慮されていない造りでしたが、自動車専用道路ではなかったため横端を歩いて渡りました。
ブレた写真が多いのは不安のせいだと思う。
中洲から抜けても周囲の雰囲気は栄えてるとは到底言えず、首都プノンペンの繁華街から3kmほど外れただけで活気がないと言うことに驚きました。
リバーサイド(136ストリート)
歩き疲れたのと時間を有効活用したいこともあり、声を掛けてくれたトゥクトゥクに乗って繁華街にある有名なプノンペンナイトマーケットへと向かいました。
プノンペンナイトマーケットは非常に活気がありました。広場に多くの屋台があり、そして中央に敷かれたマットレスの上で買ったものを食べることができます。
ステージではミュージシャンが歌い、食べ物だけでなく服やオモチャを売る屋台も並んでいました。
先ほどまでいた中洲は正確には東南アジアを横断する広大なメコン川と、アンコール・ワット遺跡のあるトンレ・サップ湖を水源とするトンレ・サップ川に挟まれています。
これまでにトンレ・サップ川を渡る橋を2本渡って来たのですが、この繁華街はリバーサイドと呼ばれるメコン川と合流する手前のトンレ・サップ川に面しています。
リバーサイドに来て初めて口にしたものはアイスでした。
「Smile Mini Mart」という24時間営業のコンビニで購入しました。
見た目の割に爽やかで3層のフルーツフレーバーとなっていて美味しかったです。
お腹を壊しそうで屋台のものを食べる勇気がなかったのだ。
リバーサイドの繁華街をウロウロしていると、カラフルな灯りが目立つ通りがありました。
後ほど調べたところ、ここは36ストリートと呼ばれる夜遊びで有名なエリアでした。
ひと気のないところを歩いて来たので、活気のある場所が嬉しくなりました。
しかし、ここでもまた違う恐怖体験をすることになるのです。
夜遊びで有名な36ストリートを通った時のことです。通りは短いものの店の外には歩道を埋め尽くすほどの若い女性が椅子に座っていて、観光客(カモ)が通ると一斉に勧誘の呼び掛けを行って来るのです。
波のように黄色い声が押し寄せ36ストリート中にこだまする様は、襲い掛かるゾンビの群れを彷彿させました。
活気のありそうな時間にも関わらず、通りに観光客(カモ)はあまりおらず需要に対する供給バランスが過剰なように思いました。
足早に駆け抜けてしまったので36ストリートの良いアングルの写真がなくて残念。
余談:偽札に注意
中洲エリアではひと気がないことに恐怖心を覚えましたが、結局のところお化けよりも怖いのが人間です。カンボジアではスリと偽札には気を付ける必要があります。
私が聞いたエピソードでは、マッサージを受けている間に鍵付きのロッカーに入れておいたはずの財布の米ドル札が全て偽札にすり替えられてしまったそうです。
カンボジアでは主に米ドル流通しており、現地通貨は補助的にリエルが用いられます。どちらも小銭はなくお札のみの流通となります。
2024年7月現在で日本円で80円程度の価値となる最低額紙幣の1米ドルは4,000リエル程度となります。
リエルの額面は50、100、200、500、1,000、2,000、5,000、10,000、20,000、100,000リエルの10種類が流通しており、最高額紙幣の100,000リエルですら24米ドル程度にしかならないことから、如何にカンボジアの物価が安いかが分かると思います。
ちなみにカンボジアの一般企業で働く人は米ドルで賃金を受け取っているが、公務員はリエルで賃金を受け取ることになるそうです。
さて、そんなお札の流通事情ですが、マッサージを受けている間に偽札にすり替えられてしまった場合、10米ドル札なら偽10米ドル札、1米ドル札なら偽1米ドル札へ額面も枚数もそっくりそのまますり替えられてしまうので簡単には気付かないそうです。
カンボジアでは偽札が出回っていることから、店の人はしっかりチェックするので、どこか別の場所で使おうとして発覚することになります。
すり替えに限らず偽札は買い物のお釣りで渡されることもあり、受け取る時に拒否しないと、当然相手は事後には偽札を渡したことを認めたりしないので損失を被ることになってしまいます。
更にATMからも偽札が出てくることがあるそうで、その場で監視カメラに向かって偽札を映してアピールする必要があるそうです。
自分の財布に偽札が入ることを防げるなら防ぎたい。
まとめ
「首都プノンペンの恐怖遊園地」を主題としてカンボジア編①〜③まで記事を投稿させて頂きましたが、カンボジアでの経験は全体的に刺激的で非常に楽しかったです。
日中の観光についても書きたいと思っていますのでカンボジア編はまだ続きます。是非、最後までお付き合い下さい。
ブログ村に参加しています。右下よりクリック支援よろしくお願いします。