2025年希望に満ちた ベトナム・ホーチミン

ベトナム

遂に開通したベトナム初の地下鉄

ベトナムのホーチミンで2025年を迎えました。カウントダウンの盛り上がりはベトナムの未来への夢と希望を感じて羨ましかったです。

前回記事はこちら:2025年の年越し ベトナム・ホーチミン

2025年1月1日、ホーチミンの中心地は、カウントダウンの盛り上がりが嘘であるかのように落ち着きを取り戻していました。いえ、落ち着きを取り戻したかのように見えていました。

しかし私はこの日、新たな熱気の渦中に飛び込むことになるのです。

2024年12月22日、ベトナム初となる地下鉄が開通しました。鉄道路線自体の開通がホーチミンでは初となります。鉄道路線としては首都ハノイの2路線に続きベトナム全体で3路線目となります。

参考(JETRO):ホーチミン市都市鉄道1号線が開業、利用客は2週間で170万人超

ホーチミン市都市鉄道建設計画の詳細(興味ない方は飛ばして下さい)

2007年3月30日にホーチミンの重篤な渋滞緩和と大気汚染防止のためのホーチミン市都市鉄道建設計画(ベンタイン-スオイティエン間<1号線>)が発表されました。

そして2013年6月11日に日立製作所が1号線の開発を受注したことをリリースしました。

参考(日立製作所):ニュースリリース2013年6月11日

日本の政府開発援助(ODA)の一貫として、日立製作所の他に住友商事や清水建設が関わり円借款にて建設されましたが、当初2018年に開業予定であった計画は遅れに遅れ、そして2024年12月22日…遂に開業したのです。

計画遅れの一因として、ベトナムではまだ法整備が十分ではないことから行政手続きがなかなか進まなかったことが挙げられます。1号線は計画の導入に過ぎず、将来的には大規模な鉄道網がホーチミン市内に敷かれる計画となっています。

今回の計画遅れに対しベトナム政府の姿勢によっては、海外諸国の投資家からリスクがあると判断されてしまい、更なる計画の遅れや計画の頓挫に繋がる可能性があると懸念されています。

一応、2021年10月19日に都市マスタープラン「2050年までを視野に入れた2030年までのベトナム鉄道ネットワーク計画」(首相決定1769/QĐ-TTg 2021)にて計画が更新され、関連法令についての整備も進んでいるように思いますので、今後の動きにも注目です。

参考(都市マスタープラン):首相決定1769/QĐ-TTg 2021

参考(JICAのまとめ):ファイナルレポート

初めて鉄道を利用する現地の人々

2024年12月22日の開通から1ヶ月間は無料で乗車できる試運転期間となります。

そんな開通して間もないホーチミンの地下鉄(MRT)に乗車して来ました

ラム太郎
ラム太郎

人生で最も楽しい満員電車を経験できました。

地下鉄駅構内はまるでテーマパークのように、興奮と期待に満ちた顔が集まる環境となっていました。

日本の地下鉄と見紛う造りであった。

ベトナムのおしゃれな若者が何組か、MRTの階段などでポーズを決めて、何枚も何枚も写真を撮っていました。

日本製であるため、私にとってはまるで帰国したかのような錯覚に囚われる造りでした。しかし、そこにいる人々の雰囲気は新鮮でした。誰もが楽しそうで私も幸せな気持ちになりました。

ホームドアが付いた近代的なホームであった。

MRTは現在3両編成ですが、将来的に編成数を増やすことを見越して、ホームは長く造られていました。

ホームの車両停車位置には人が溢れ返っていました。3本目でやっと乗れるくらいの行列でしたが、誰もがしっかりと順番を守っていました。

電車が来ると歓声が上がりました。キビキビした動作の駅員が、人が乗り込み過ぎないように指示を出していました。駅員の顔はとても誇らしげでした。

この地下鉄は、ベトナム人たちによって綺麗に大切に利用され、地域の発展に寄与するだろうと感じることができました。私は日本人の1人として、日本製の地下鉄がホーチミンに開通したことをとても嬉しく思いました。

いざ、ホーチミンの隣の市へ

人生で最も楽しい満員電車に遂に乗ると、郊外に向かって走り出しました。

全部で14駅ありますが、2番目の「ホーチミン市民劇場駅」から11番目の「トゥードゥック駅」まで移動してみました。

「L1-02」から「L1-11」まで移動した。「L1」は「1号線」を意味している。

途中の駅から乗車しようとする人たちもいましたが、降車する人がほとんどいなかったため、なかなか乗れずにいるようでした。

移動ではなく乗ることが目的となっているベトナムの乗り鉄の皆さんは、ニッコニッコで窓の外の景色を動画撮影したり、家族などに生配信したりしていました。

目的地である「トゥードゥック駅」までは30分程度で着きました。私もまた乗り鉄であるからして、この駅で降りる明確な理由はありませんが、兎にも角にもホーチミンの隣の市へと降り立ったのです。

いざ、ローカルの世界へ

ホーチミン市の隣、市の名前を冠した「トゥードゥック駅」で降りようと計画した時は、ホーチミンほどではないものの、それなりに栄えているだろうと期待していました。

ところが実際に降り立って駅に設置された地図を見ると、周辺の道路の名称以外何も記載されておらず、とても不安になりました。

「トゥードゥック駅」に設置された周辺の地図には、見事に何も載っていない。

しかし不安は杞憂でした。観光地ではなく、ベトナム人のリアルな生活に即した快適な街並みが広がっていました。

サークルKがあった。

通りが広くて車が少ないので歩きやすく、治安も良さそうでした。そして通りに面してローカルな飲食店などがあって興味が尽きませんでした。

イオンモールなどの大型店舗に駆逐される以前は、日本でもよく見られた光景ではないか。

バス停が写真の右側に写っていますが、ホーチミン近郊ではバスの交通網が非常に発達しており、時間通りに来ますし、ここからホーチミン中心地に戻るとしても6,000VND(約36円)程度で乗れてしまいます。

一方、MRTは同様の区間で20.000VND(約120円)と3倍以上の値段となる想定であるため、市民の足として定着し得るのか少々不安を感じます。

ラム太郎
ラム太郎

採算が取れないと鉄道網の開発計画にも影響が…

さて、街ブラの目的地は、Google Mapで見つけた「市場」と「ショッピングモール」でした。

ローカルの市場「Chợ Đêm Bắc Ninh」。細い道沿いの市場がずっと続いていた。パラソルが印象的である。

生きた魚も売っている。

ローカル市場「Chợ Đêm Bắc Ninh」は、細い道の左右にパラソルを開いた店舗が連なり、地元の人で賑わっていました。

売っているものは、新鮮な肉にフルーツ、ナッツ類、ドライフルーツ、雑貨と色々ありました。

ラム太郎
ラム太郎

別の市場でドライマンゴー買いました。

Amazon.co.jp

ローカルなショッピングモール「Vincom Thu Duc Vincom Plaza Thủ Đức」は、綺麗な映画館が入るショッピングモールで、他にはスーパーや服屋などが入っており、観光客が行く理由は何ひとつありませんでした。

映画館の雰囲気はとても良かった。「千と千尋の神隠し」がcoming soon!ベトナム語の湯婆婆が気になる…

「マンゴースムージー」を買ってみましたが英語は全く通じず…意思疎通に苦労しましたが、ニコニコ作ってくれました。

ベトナム語のメニューのみ。実にローカルである。

私は観光地よりローカルをウロウロするのが好きです。ローカルは人が優しく、その国らしい雰囲気を存分に味わうことができます。

さて、1月1日この日は、ここまで充実した時間を過ごして来ましたが、この後更にローカルテーマパークに行って来ました。とても大規模で壮大な造りでした。次の記事で紹介させて頂きます。

ラム太郎
ラム太郎

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