羽幌炭鉱廃アパート郡

冒険

羽幌炭鉱遺構」の続きです。

野生化した街路樹に覆い隠された羽幌炭鉱廃アパート郡に到着しました。ここは今回、私が最も訪れたいと思っていた場所です。

1969年の炭鉱閉山直前に完成した、4階建の鉄筋コンクリート製のアパートです。炭鉱で働く労働者が暮らしていたようです。水洗トイレ付き風呂なしの2DKですが、当時では相当良いアパートであったことが伺い知れます。

余談ですが、これから私が見る廃墟の数々も、1年また1年と歳月の経過と共に確実に朽ちて行き、いつか再び訪れる機会があっても、その時の景色は今とは確実に違うものになっているはずです。今回の写真を、例えば10年後などに改めて比較してみたい。そんな想いがあります。

もしかしたら、iPhone Xで何気なく撮影したこれらの写真も、いつか貴重な資料となる日が来るかも知れません。そんな夢を持つラム肉食べ太郎が、2020年6月3日に羽幌炭鉱アパート郡に訪れた時の記事です。

羽幌炭鉱アパート郡 外観

人間の暮らしと成長が止まったこの空間で、並木道の街路樹ばかりが成長し続けている。

守衛詰所と思われる。コンシェルジュが常駐していたとすれば豪華なものである。

同じ造りのアパートが、向かい合って4棟並んでいる。

立ち入り禁止の札等は見当たらないため、中に入ることを決めた。

ほとんどの窓ガラスが割れてしまっている。

入口の屋根に小木が生えたアパートの中へと入って行く。

建屋内の様子

私が見た全ての部屋の扉は開放されており、部屋の中へと入ることが出来た。

階段の手摺りと窓の外の景色。褪せた建屋内と外の緑の対比が美しかった。ここの窓ガラスは健在である。

向かいのアパートと顔合わせ。この窓を開けてみる勇気はなかった。

配電盤である。電気代も水道代も会社負担だったとか。

水を保管していたと思われるドラム缶が2つ置いてあった。

室内それぞれ

北向南向き風通し、色々条件があるのでしょう。約50年の歳月の経過の中で、部屋毎に保存状態が大きく異なっていました。いくつかの部屋を見比べてみたいと思います。

南側の部屋は保存状態が非常に良く、一方で東側の部屋は激しく傷んでいました。1階の部屋は床が抜け、2階以上の部屋では苔類が床を覆っていました。

各部屋に水洗トイレが設置されている。

 

バラバラに砕けた押入れの戸の骨組みと、剥き出しになった押入れ内部。

床が抜けてしまった1階の部屋。

傷み具合も部屋それぞれで異なる。

東側の部屋は湿気があるのか、苔が生えていた。

1棟は落書きが激しく、入口から廊下、部屋まで落書きが続いていた。

柱はしっかりしているが、室内は荒れ放題である。壁は殴った跡だろうか。

異様に保存状態の良い部屋

保存状態はまちまちながらも、どの部屋も私物は残されておらず、過去の住民が綺麗にして退去したことが伺い知れますが、一部屋だけ私物が映画のセットような異質感を纏って残されている部屋がありました。紙類等から、全てが50年前のものとは到底思えません。本当に映画の撮影か何かで用意されたセットである可能性があると考えています。

しかし、この部屋に滞在している間に感じた異質感に、身体が反応し冷や汗が止まりませんでした。ミシンにトロフィーの置かれたタンス、そして風通しの良い部屋で回り続ける紙細工等、全てに違和感がありました。

ベランダとバケツ。ベランダの扉は元々開け放たれていた。

意味もなくベランダの天井を見上げてみる。

あまりの保存状態の良さに拭えぬ異質感を覚える。

絵や新聞類が隅で埃を被っている。

タンスの上に並べられたトロフィー類と、あからさまに揃えて置かれた弁当箱。決して私が撮影のために調整したわけではない。

スケルトン調の古いミシン。雰囲気作りに一役買っている。

紙細工の飾り付けは最近されたもの…と思いたい。

旅の仲間

魔法の指輪を捨てに行く、J.R.R トールキンの「指輪物語」を原作とする、映画「ロード・オブ・ザ・リング」3部作は、私の人生観に大きな影響を与えました。願わくば私のもうひとつの理想とする人生は小説家でした。

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結局のところ小説1本さえ完成させることはありませんでしたが、北海道で暮らし始めて以来、冒険心に目覚め、こうして旅に出掛けては冒険ブログを書いているわけです。人生そのものが「果てしない物語」(映画:ネバー・エンディング・ストーリー)なのです。積極的に体験したことを発信して行くことで、この刺激的な人生が「失われた記憶の博物館」とならずに済むと信じています。

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さて、どんな冒険にも「旅の仲間」は必要です。今回は私の頼もしい「旅の仲間」を紹介したいと思います。私は基本的に車で現地へと赴きますが、そこからは徒歩、あるいは折り畳み自転車で移動します。

私が愛用している折り畳み自転車は、折り畳むことで車に載せられて、軽く丈夫で、快適かつ悪路でも走れます。手入れをするのもまた、暮らしに中での楽しみでもあります。

折り畳み自転車の老舗であるため、関連する特許を牛耳る程の、洗練された作りとなっています。街中でも快適に過ごせますのでオススメです。

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私のはDAHON Route 2018年モデル。

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